【研究成果】ミュオン加速、実証から実装へ 〜新実験エリアで冷却ミュオンの0.3 MeV加速に成功〜

J-PARCセンター、高エネルギー加速器研究機構(KEK)、名古屋大学素粒子宇宙起源研究所(KMI)らの共同研究グループは、大強度陽子加速器施設J-PARCの物質・生命科学実験施設(MLF)に新たに整備したミュオン加速専用の実験エリア(H2エリア)で、ミュオンを冷却したのち0.3 MeV(光速の約8%)まで加速することに成功しました。
2024年の世界初のミュオン加速実証と比べて3倍のエネルギー・200倍の強度を本番の実験エリアで達成したもので、世界で唯一となるミュオン加速器の実現に向けた重要な一歩です。
詳しくは、名古屋大学のプレスリリースをご覧ください。
名古屋大学の貢献
名古屋大学の研究グループ(KMI、大学院理学研究科 高エネルギー素粒子物理学研究室)は、世界初のミュオン加速器の実現を目指し、冷却ミュオン源から各種の加速空洞、ビーム診断システムまで、ミュオン加速器の全体にわたる研究開発を進めています。
今回のミュオン加速(運動エネルギー0.3 MeV)では、名古屋大学の強みである高時間分解能検出器によるビーム診断システムを導入し、加速されたビームの詳細な理解に貢献しました。
研究者のコメント
鈴木一仁さん
名古屋大学素粒子宇宙起源研究所(KMI)
大学院理学研究科 高エネルギー素粒子物理学研究室
特任准教授
今回、四つの加速ステージからなるミュオン加速器の、その初段の加速に成功しました。革新的な基幹技術(人工・可搬ミュオンビーム)の確立、素粒子の標準理論の高い精度での検証や、それを超える「新しい物理法則」の探索など、私たちが目指す夢の実現に向けて、また一歩前進しました。
今後は、いま開発を進めている後半の加速ステージやビーム診断システムを実装し、加速エネルギーを段階的に高めていきます。それぞれの装置の開発を担っているのは大学院生です。自分たちの手でつくった装置で世界初のミュオン加速を実感できる、またとない機会になると考えています。
関連リリース
- 2026年8月31日 – ミュオン加速、実証から実装へ 〜新実験エリアで冷却ミュオンの0.3 MeV加速に成功〜 | 名古屋大学
- 2026年8月31日 – ミュオン加速、実証から実装へ 〜新実験エリアで冷却ミュオンの0.3 MeV加速に成功〜 | KEK
- 2026年8月31日 – ミュオン加速、実証から実装へ 〜新実験エリアで冷却ミュオンの0.3 MeV加速に成功〜 | J-PARCセンター
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