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【研究成果】世界初、素粒子ミュオンの冷却・加速に成功〜ミュオン加速元年、ついにミュオン加速器の実現へ〜

2024.05.17
ミューオンを冷却・加速するステップの概図。J-PARCの大強度陽子加速器を使って作った正ミューオンのビームを、シリカエアロゲルに照射して低速のミューオニウムを生成。そのミューオニウムにイオン化レーザーを照射して外殻の電子をはぎとることで、超低速の正ミューオンに変換。さらに、この正ミューオンをミューオン専用の加速空洞で加速することで、位置と運動量の揃った指向性の高い良質なビームが生成できます。(credit : KMI)

KMIの飯嶋徹教授、鈴木一仁特任講師、居波賢二准教授、大学院理学研究科の鷲見一路さん(D3)、上田晃市さん(M1)、近藤彩夏さん(M1)らが参加する J-PARCミューオンg-2/EDM実験グループは、世界ではじめて正電荷を持つミューオンの冷却・加速に成功しました。この成果は、標準理論の超精密検証実験を開始するための大きな一歩となります。また、加速したミューオンを使った全く新しいイメージング技術によって、ミュオン顕微鏡や文理融合研究などさまざまな応用も検討されています。
詳細は名古屋大学のプレスリリースをご覧ください。


J-PARCミューオンg-2/EDM実験グループは、茨城県東海村にある大型陽子加速器施設J-PARCを使って、素粒子の標準理論を超精密に検証することで、この世界に潜んでいるはずの、人類がまだ知らない物理法則の解明に挑戦しています。

研究グループはこれまで、低速のミューオニウムを生成するステップ、イオン化レーザーで超低速ミューオンに変換するステップ、ミューオン専用の加速空洞を製作するステップと、それぞれのステップに必要な要素の研究開発を進めてきました。今回はそれらステップを一連のフローとして集結し、標準理論の超精密検証実験を開始するための大きな一歩となりました。

名古屋大学のグループは、2016年からこの実験に参加し、上述のステップすべての共同研究・開発を進めてきました。
J-PARCセンター名古屋大学分室(茨城県東海村)に常駐し、実験現場で研究開発を進めている鈴木一仁さんは

J-PARCミューオンg-2/EDM実験では、良質のミューオンビームという革新的技術を開発することで、これまでにない手法による素粒子標準理論の超精密検証を行います。今回の成果は、実験『上流部』の手法と機器性能の実証に成功しており、実験にとっても、まさに『上流部』の研究開発を進めている私たち名古屋大学グループにとっても、大変意義深いマイルストーンに到達したと思っています。

2028年度の実験開始に向けて、更なる加速やビームの高強度化など、今後も様々な研究開発を進めていきます。大学院生や若手研究者にどんどん参加・活躍してもらい、興味深い研究開発と実験開始に向かって熱気が高まっていく様を、一緒に楽しみたいと思っています。

とコメントしています。

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