MENU閉じる
名古屋大学公式サイトへ
ホーム » KMIについて » KMIとは

KMIとは

物質の根源・宇宙の起源は長く人類が追究して来た命題です。名古屋大学素粒子宇宙起源研究所(KMI)は、素粒子・宇宙分野の国際拠点として、専門分野・言語・文化の垣根を越えて人類の英知を集め、この命題に挑んでいます。

名古屋大学では、大学草創期から独創的な素粒子論研究の礎が坂田昌一博士らによって築かれ、二中間子論、坂田模型、牧・中川・坂田理論という、その後の物理学の根幹をなす偉大な成果が生み出され、2008年にノーベル物理学賞を受賞した小林・益川理論に受け継がれました。また、理論研究とともに、早い時期から素粒子・宇宙分野の実験・観測研究が進められ、チャーム粒子、タウニュートリノの発見、小林・益川理論を実証したBファクトリー実験など、現在の素粒子標準理論を確立するうえで鍵となった第一級の研究が行われてきました。

KMIは、このような名古屋大学の豊かな土壌の上に素粒子・宇宙研究の分野融合的な研究拠点を築くため、2010年に設立されました。名古屋大学の理学研究科、多元数理科学研究科、宇宙地球環境研究所(ISEE)に所属する素粒子理論・実験分野、宇宙理論・観測分野、数理物理学分野、宇宙線研究分野の関連研究者を結集し、現在の標準理論を越える現代物理学の新たな地平を開拓することを目指しています。

現在、KMIの研究者は、標準理論を越える理論模型、弦理論など、独創的で活発な理論研究活動で世界をリードし、LHC-ATLAS実験、スーパーBファクトリー実験、スーパーカミオカンデ実験、暗黒物質探索や、宇宙観測などの新しい現象の発見が期待される国際的な実験プロジェクトで中心的役割を果たしています。これらの理論研究・加速器実験・宇宙観測という様々な手法で研究を進めるこれらの人材を結集し、密接に連携することで、KMIは名古屋大学でのみ可能なダイナミズムを持つ研究組織を目指します。