名古屋大学 素粒子宇宙起源研究機構(KMI)

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ノーベル賞緊急講演会「ヒッグス粒子の正体に迫る」を開催しました

ノーベル賞緊急講演会「ヒッグス粒子の正体に迫る」開催のお知らせ

 素粒子宇宙起源研究機構では、2013年10月8日に発表されたノーベル物理学賞の受賞内容とそれに関わる名古屋大学における研究を紹介する一般向け講演会「ヒッグス粒子の正体に迫る」を10月17日に開催しました。平日夕方の開催にも関わらず約300人もの参加者を迎えることができ、このホットなトピックへの関心の高さがうかがえました。
 講演は3部構成で、今年のノーベル物理学賞の受賞対象となったヒッグス機構とヒッグス粒子の概説、ヒッグス粒子の発見、そしてヒッグス研究のこらからの展開について語られました。トップバッターの倉知昌史 基礎理論研究センター 特任助教が、「ヒッグス機構とヒッグス粒子」というタイトルで、ヒッグス機構とその周辺の理論的な考え方に関して解説しました。続いて、戸本誠 現象解析研究センター 准教授が、「ヒッグス粒子の発見とさらなる新粒子を求めて」と題して、ヒッグス粒子を発見したLHC-ATLAS実験の成果と今後の実験計画に関して紹介しました。最後に、青木保道 基礎理論研究センター 准教授は、「ヒッグス発見の向こうに -大規模数値計算で探る新法則-」と題して、素粒子宇宙起源研究機構で研究されている大型計算機φを使った、発見されたヒッグス粒子の正体を理解していく研究の成果を紹介しました。
 難しい内容にも関わらず熱心に講演を聞き入る参加者の皆さんの姿が印象的で、各講演の質問時間には多くの質問が寄せられ、この偉大な研究成果には素粒子宇宙起源研究機構も大きく貢献していることを理解してもらえるよい機会となりました。

講演スライドはこちらからご覧いただけます。
「ヒッグス機構とヒッグス粒子」
倉知昌史(素粒子宇宙起源研究機構基礎理論研究センター・特任助教) PDF, Keynote
「ヒッグス粒子の発見とさらなる新粒子を求めて」
戸本誠(素粒子宇宙起源研究機構現象解析研究センター・准教授) PDF
「ヒッグス発見の向こうに -大規模数値計算で探る新法則-」
青木保道(素粒子宇宙起源研究機構基礎理論研究センター・准教授) PDF

あいちサイエンスフェスティバルの参加企画として、ネットワーク中継も行われました。


写真左:倉知昌史 特任助教 右上:戸本誠 准教授 右下:青木保道 准教授