KMI Experiment Seminar
"Indication of electron neutrino appearance in the T2K experiment"
Yoshihisa Obayashi
(ICRR, University of Tokyo)
July 20, 2011 (Wed) 16:30-
KMI Science Symposia (ES635)
Abstract:
T2K実験は茨城県東海村のJ-PARCと岐阜県飛騨市のスーパーカミオカンデ間、295kmのベースラインの長基線ニュートリノ振動実験であり、νμ→νeの出現モードを捉えることを第1の目的としている。今回、1.43×10^20 protons on targetの統計量で解析を行い、スーパーカミオカンデで6個の電子ニュートリノ事象候補を検出した。sin2(2θ13)=0の場合のバックグラウンド事象の予想値は1.5±0.3事象であり、6事象すべてがバックグラウンド事象である確率は0.7%、つまり2.5σの有意性であると見積もられる。今回の観測値より、δ(CP)=0, Δm2>0, sin2(2θ23)=1 の場合の混合角θ13の値として、90%の信頼性において0.03<sin2(2θ13)<0.28 が許容される。本講演ではT2K実験が世界で初めてθ13の下限値を求めた最新の結果と将来展望について議論する。
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T2K実験は茨城県東海村のJ-PARCと岐阜県飛騨市のスーパーカミオカンデ間、295kmのベースラインの長基線ニュートリノ振動実験であり、νμ→νeの出現モードを捉えることを第1の目的としている。今回、1.43×10^20 protons on targetの統計量で解析を行い、スーパーカミオカンデで6個の電子ニュートリノ事象候補を検出した。sin2(2θ13)=0の場合のバックグラウンド事象の予想値は1.5±0.3事象であり、6事象すべてがバックグラウンド事象である確率は0.7%、つまり2.5σの有意性であると見積もられる。今回の観測値より、δ(CP)=0, Δm2>0, sin2(2θ23)=1 の場合の混合角θ13の値として、90%の信頼性において0.03<sin2(2θ13)<0.28 が許容される。本講演ではT2K実験が世界で初めてθ13の下限値を求めた最新の結果と将来展望について議論する。
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