Nagoya University: Kobayashi-Maskawa Institute for the Origin of Particles and the Universe (KMI)

Nagoya University

Japanese


KMI Seminar
"ガンマ線バースト - 宇宙最大の爆発現象"
Nobuyuki Kawai
(Tokyo Institute of Technology)
September 28, 2011 (Wed) 16:30-
KMI Science Symposia (ES635)
Abstract:
ガンマ線バーストは、宇宙遠方の銀河で発生する巨大な爆発である。
その多くは、太陽の数十倍の質量をもつ大質量の恒星の一生の最期の
重力崩壊によって生まれるブラックホールから発生する相対論的なジ
ェットが光源と考えられている。また、一部は中性子星同士の近接連
星の合体が起源とも推定されており、現実化しつつある重力波の直接
検出対象の有力候補である。この発生機構の謎に加え、ガンマ線バー
ストは宇宙で最も明るい光源であるために、最遠方、すなわち、星や
銀河が生まれたばかりの太古の宇宙を探る探針として天文学的・宇宙
論的に重要な天体となってきた。広い波長域にわたって同時に即発放
射を示すことから、量子重力効果の検証にも使われる。
本セミナーでは、ガンマ線バーストについて、その起源の謎と、星や
銀河の始まりの研究への応用について紹介する。
[file] Poster