現象解析研究センター 【名古屋大学 素粒子宇宙起源研究機構(KMI)】

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第3回Belle II MC campaignが終了し、KMIは世界4位の貢献

Belle II 国際共同実験 distributed computing group は第3回 Belle II MC campaign を 4月2日~5月1日の期間実施しました。これは、Belle II 実験開始前に本番同様の処理を世界中に分散する計算機資源上で実施し、大規模な計算機資源を運用 する上での問題点や、計算機資源量を把握するためのものです。
KMI現象解析研究センタータウレプトンデータ解析室所有の計算機資源も今回 Belle II MC campaign で Belle II 国際共同実験 distributed computing system として稼働し、世界中から参加した大学、研究所の中で第4位の 計算量を達成しました。(図、赤い帯が KMI の貢献です。)
実際の計算機の台数で言えば、KMI の計算機資源量は日本の高エネルギー加速器研究機構(KEK)、 アメリカの太平洋北西国立研究所(PNNL)やドイツのカールスルーエ工科大学(KIT)10分の1、今回トップをとったドイツの電子シンクロトロン研究機構(DESY)と比べると30分の1程度です。
それにもかかわらず、それらの研究機関と同等以上の計算能力をKMIを発揮できたカギは 安定した運用にあります。
計算機も完璧ではありませんので不慮の停止など様々なトラブルによって計算が できない状態に陥ります。そのため各大学、研究所が申告したカタログ上の 計算機資源量と"実質的"な計算機資源量が大きく隔たる場合があります。
KMI現象解析研究センタータウレプトンデータ解析室では、監視システムを充実させトラブルにいち早く対応、計算機資源が稼働できない時間を最小限に抑えることで、"実質的"な計算機資源量を10倍以上の物量を持つ研究機関と同等にすることに 成功しました。

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